| 番外編-ディスポーザーは使っていいの?自治体の対応と法的な位置 |
ディスポーザー、浄水器の本格屋
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ディスポーザーに対する法律上の取扱い
簡単に結論から申し上げますと下水道条例で規制されていない99%の自治体で個々人がディスポーザーを設置したり使用したりすることに制限はありません。
各自治体で規制しているかどうかは、下水道局に尋ね必ず「下水道条例」として禁止しているかどうかを確認下さい。そのときの担当者の氏名も確認したほうが良いでしょう。
「下水道要綱」だとか「下水道施工規則」は「下水道条例」ではありません。役所の内規です。これらに「ディスポーザーを禁止する」と書いてあっても市民を規制する法律ではありません。
ディスポーザーは、電気製品ですので電気安全法に則ったものである必要があります。これはPSEマークで確認できます。次に良く質問に上がる自治体の対応です。
ディスポーザーを規制する法律は、各自治体の「下水道条例」という条例があります。全国的にディスポーザーを法的に規制しているのはほぼ1%程度でほとんどの場合、正式な法規制はありません。すなわち99%の自治体では個人が後付でディスポーザーを設置して使用するのに法的制限はない、ということです。
「下水道要綱」だとか「下水道施工規則」などの名称で自治体内の下水道局内の内規で「ディスポーザーをつけないこと」としている自治体はかなりありますが、これは市民を規制する法律ではありません。なぜなら市民を規制するには、立法府である議会を通過した法律でなくてはならないからです。役人が勝手に作った内規が市民を規制する条例であるかのような説明をする下水道局が後を絶ちませんが、役人は法律を実行する行政府であるだけで立法機関ではありません。
残念ながら日本の場合、まだ真の意味で民主主義の根本である三権分立の意識は大変低く、特に司法(裁判所)は行政府(各行政機関や警察・検察)に所属しているといっても過言ではないようです。(これは実質的に裁判官の人事権が法務省にあるためと言われます)。行政府が、立法府や司法のように振舞っているのが実態ですが、これは決して正しいことではありません。
建築物として正式にディスポーザーを設置しようとすると建築確認の許可が下りず、「ディスポーザーシステム」にしなさいといわれることがあります。まさに行政府が法律のように振舞う典型ですが、
この「ディスポーザーシステム」という排水処理施設を自前で用意する仕組みにも法的な背景はありません。ディスポーザーをまだ受け入れるつもりのない「国土交通省の下水道部」と高層マンションにディスポーザーを取り入れたい「デベロッパー・ゼネコン・国土交通省の建築局」との折衷案として考え出されたものです。この10年で東京、大阪、名古屋に高層マンションが林立しましたがこれら生ごみ処理のために作られた仕組みです。高層マンション建設のピークを過ぎた現在は、あまり重要ではなくなっていますが、
この仕組みは、環境負荷が大きく、購入者に大変な負担を強いるものです。
「ディスポーザーシステム」を構築する際に、本格屋のディスポーザー担当者も当時の建設省の「ディスポーザーによる生ごみリサイクルシステムの開発」プロジェクトに「ディスポーザーワーキング部会」と「ディスポーザー排水ワーキング部会」に参加していました。ほとんどディスポーザーについての知識や資料が無かった当時、米国の規格・研究書や資料を多く提供し、報告書の「米国ディスポーザー」についての項目も執筆しています。ですからこの仕組みが作られた経過を大変詳細に知っています。
元々ディスポーザーは、下水道の自然な水の流れで生ごみを排水処理施設まで運搬しバクテリアを使って生物処理で汚水を浄化し分離した汚泥という泥を肥料として使ったりメタンガスを取り出したりするから経済的で衛生的・エコロジカルなのです。各住宅に浄化設備を作っては元も子もなく、本末転倒も甚だしい限りです。生ごみを何十倍にも水で膨らませた汚泥をバキュームカーで運び焼却施設で燃やさなくてはならないからです。このような不経済はわかりきったことですが、まかり通っています。
この仕組みを作った関係者は、責任を負うべきでしょう。でも問題が表面化したときには既にそのときの役人は退官しているというのがお決まりのパターンですが。
専門的にディスポーザーを扱い、過去何度も国土交通省や各下水道局の担当者や責任者と面談を重ねている私たちは、いまだかつてディスポーザーを計画的に導入した場合に処理施設の能力をオーバーしたり管路が腐食したり詰まって立ち行かなくなるというデータを明示されたことがありません。お話に出てくるのは、突然「全ての世帯にディスポーザーがついたら、負荷が30%増加して今の下水道では対応できなくなる」などの非現実的なお話ばかりです。家電品などの普及率が50%を超えるのに何十年かかるとお思いでしょうか?しかも人口が減少している地方都市の多くがディスポーザーを急に100%設置しても余力がある下水道施設を持っています。そして予算については、ごみ収集の予算を下水道に回せば多くの問題は解決してしまいます。合流式下水道(雨水と生活排水が同じ管路を流れる旧式の下水道)の場合にしても、し尿はOKで同じ有機物である生ゴミをだめとする基準も理解できません。合流式下水道にディスポーザーを使ったときの環境負荷が、使わない場合よりどの程度大きいかを示されたこともありません。現状維持のための言い訳でしかないのです。
下水道部や下水道局がディスポーザーの導入に反対してきたのは、恐らく「下水道局は下水処理をした放流水質に責任を持たねばならず、これを守れなければ環境省から罰則を受けてしまう、そのための余計な要因は、とにかく排除する」という考えに突き動かされているだけにみえます。要するに現状の秩序維持が至上命題となっているのです。2兆円もの年間予算を持つ国土交通省の下水道部や各都市の下水道局はこの分野では巨大な権力を持っていますが、私たち一人一人が便利で衛生的で環境負荷の少ないディスポーザーを使いたいと思えば遅ればせながらお役所も対応せざる得ません。一人一人が正しい知識を得て選択することが大事なのです。これまで推定ですが、ディスポーザーシステムを含むと累積で100万台以上ディスポーザーが普及していると考えていいでしょう。このため、少しずつ国土交通省も対応に乗り出しつつあります。
下水道を使った実証テストが行われた北海道のいくつかの町や東京に近い群馬の伊勢崎市の一部エリアでは、ディスポーザーを使って良いとするようにもなりました。しかしながら、相変わらず利権とひも付きの政策で、住民や利用者のことは考えられていません。工事は地元登録業者に限定し、使用可能なディスポーザーは、下水道の外郭団体で天下り先でもある社団法人下水道協会が管理する「ディスポーザーシステム」に登録されたディスポーザーだけが対象とされています。今後ディスポーザーを導入する際には、このような利権構造をどうやって解体していくかも課題となるでしょう。
このように都市部において排水処理槽をつけた「ディスポーザーシステム」は反エコロジー的な性格を持つものですが、まったく意味が無いわけではありません。上記のように「秩序維持」に腐心する年老いた官僚たちを動かし現状を打破する唯一の方法であったことも確かです。若手の下水道関係者の中にはディスポーザーを下水道に導入できるにもかかわらず、門戸を閉ざしている現在の体制に不満を持つものも多くいます。「ディスポーザーシステム」という建築物は、下水道がディスポーザーを水洗トイレと同じように受け入れるための大きな穴を穿ったともいえるからです。今後の推移を注意して見守りたいと思います。
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