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リプトファン（5-HTP)はセロトニンやメラトニンの前駆物質。サプリメントとストレス　肩こり　腰痛　セルライト

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肩こり・腰痛・ストレス・セルライト 知識トップ画面へ トリプトファン


L-トリプトファン（5-HTP）

　必須アミノ酸。このアミノ酸の特徴は2つあります。1つは成長ホルモンの分泌を促す成長ホルモン増加物質であること。成長ホルモンは睡眠中に分泌され、脂肪を燃焼させてエネルギーと筋肉に換えます。また、病気への抵抗力を高め、傷の治りを早くします。アミノ酸ダイエットのキャッチフレーズとして「寝ている間にダイエット」といわれるのは、まさにぴったりな表現です。また睡眠時無呼吸症候群の方は、この成長ホルモンの分泌が悪くなると言われています。
　成長ホルモンは年齢が上がるに連れてレベルが下がり、50歳頃には分泌されなくなってしまいます。このような方や無呼吸症の方は、成長ホルモンの分泌を促すアミノ酸やビタミン、ミネラルを食事やサプリメントから摂れば、そのレベルを相当維持することができるのです。
　アミノ酸の中ではほかに、アルギニン、オルニチン、グリシン、チロシンが成長ホルモン増加物質で、互いに働き合って作用するので、一緒に摂ると合理的です。また、ビタミンのうちB6とナイアシンアミド（B3）、C、ミネラルのうち亜鉛、カルシウム、マグネシウム、カリウムも同じ働きがあるので、これらも合わせて摂ればなお好都合です。トリプトファンはおまけに、食欲中枢に働きかけて満足感を生じさせてくれるので、この面からも減量を応援してくれます。
　2つ目は、不眠症の改善と精神の安定に大きな役割を果たすことです。夜眠れない、でも強い薬は使いたくないという人は、トリプトファンを試してみてはいかがでしょう。トリプトファンは、ふだんはアルブミンという物質と結合しているのですが、脳の中でアルブミンと遊離したとき、セロトニンが発生します。セロトニンは疲れた脳を休ませ、心地よい眠りに引き込んでくれる神経伝達物質（脳と神経細胞の間で信号を伝える物質）です。寝入るまでの時間を短くし、睡眠時間を延ばし、睡眠の質も向上させます。しかも薬と違って習慣にならず、副作用もありません。鎮痛作用も合わせもっています。
　脳内のセロトニンのアンバランスは、不安感が高じたりうつ病になるなど、情緒障害の原因にもなっています。うつ病や精神病にかかっている患者さんや産後と更年期の女性のトリプトファンレベルは平均より低いのです。トリプトファンは抗うつ剤と同じくらいの効き目があり、しかもその効き目が持続する上、副作用が見られません。
　偏頭痛患者のセロトニンレベルも通常の人より低いことがわかっています。トリプトファンを投与すると、半数くらいの患者は偏頭痛が収まります。
　このほか、トリプトファンは体の防衛力を左右します。トリプトファンが欠乏すると、Bリンパ球が抗体を形成する作用が抑制されてしまうからです。アルコール中毒を抑えるので、アルコール中毒患者の治療にも使われています。
　過去に昭和電工がアメリカで発売したトリプトファンのサプリメントに不純物が混ざっていたため、40人近い死者が出たことがあります。その影響で、今もアメリカではトリプトファンのサプリメントの販売が禁止されています。その代わりに製造・販売されているのが、5HTP（5-ヒドロキシトリプトファン）というサプリメントで、今、欧米でさかんにもてはやされています。原材料は豆です。
　トリプトファンのサプリメントは摂りすぎるとかえって害になるので、1回に2グラム以上は摂らないようにしましょう。トリプトファンを上手に活用するにはビタミンBコンプレックスと一緒に摂ることです。必ず水かジュースで飲み、タンパク質食品、プロテインや他のアミノ酸サプリメントとは同時に摂らないようにしましょう。5-HTPも、大量に摂ると吐き気や、ときには頭痛、眠気、筋肉痛、不安などが副作用として出ることがあります。肝障害のある人は5-HTPを十分代謝することができないといわれています。


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